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榎本 雅仁

SAPの経験は、案件単価のアップにつながります。
幅広い知識が求められるため、独学で知識を習得すれば異分野から参入することも可能です。

SAPとは、ERPパッケージなどで世界的なシェアを誇るドイツのソフトウェアメーカー。大企業向けのパッケージソフトを開発・販売しており、そのソフトの導入や設計を担当するエンジニアはSAPエンジニアと呼ばれています。このSAP案件は大手案件が多く、経験が必要なことが多いため単価が高めです。そこで今回はIT業界の異分野から高単価のSAP案件参画へキャリアチェンジを考えるエンジニアに向け、その道筋を考えてみます。

SAPエンジニアの単価の変遷

SAPエンジニアと言えば、IT業界のエンジニアの中でも高単価の代名詞となっていた時代がありました。特に90年代後半から2000年代前半までは、日本の大企業を中心にERPパッケージの導入が進み、凄まじい高単価案件が続出していたものです。現在では多少その流れも落ち着き、以前ほどの単価の高騰は見られません。しかし相変わらずSAP案件の単価は高額なものが目立つことも事実です。

実際、アサインナビでもSAP系の案件は単価100万円以上のもの多く見受けられ、案件は年間を通じて安定した需要があります。
異分野のエンジニアが単価アップを考えたとき、業務系アプリケーションや物流構築、財務会計など近い分野での経験があればSAP案件への参加も不可能ではありません。

SAPエンジニアに必要なこと

IT業界とひと口に言ってもその裾野は広く、扱う言語やパッケージ、担当する工程によって職種はさまざまです。
例えばSAPエンジニアは、主にアプリケーションエンジニアやアプリ側SE、ITコンサルタントと呼ばれる職種が多いのですが、通称「ベーシス」と呼ばれるインフラエンジニアの求人も多く、それまでの経験にかかわらずSAP案件への参入が可能です。

では異分野からSAP案件に参入するためにまず何が必要かといえば、それは「パッケージの知識」と「資格」になります。
ちなみに資格については必須でありませんが、SAP関連に関してはSAP社が提供している資格を持っていると、クライアント側の信頼も得やすいといえるようです。
SAP,資格

SAPパッケージ知識や資格の取得の方法

SAP業界はどちらかと言えば狭い業界で、参入障壁も比較的高めです。
そのため、第一歩としてまずは知識をしっかりとつけ、可能であればSAPアカデミーを利用して資格を取得しておきましょう。

このSAPアカデミーは、SAPが提供しているパッケージを分野毎に区分し、「販売管理(SD)」「購買・在庫管理(MM)」「財務会計(FI)」「人事(HR)」「管理会計(CO)」「調達計画(PP)」などの単位で知識習得のためのコースと試験を設けています。
それぞれの分野毎に習得する知識が異なり、資格も独立しているのです。
試験にパスすれば、晴れてSAPコンサルタントの資格が配布されますが、資格取得のために必要な知識を得る方法は主に2通りです。

ひとつはSAPが提供するコースを受講し、その内容を身に着けること。
もうひとつは、先輩や知り合いのコネを使って知識を習得し、直接試験を受ける方法です。

どちらの場合でも合格することは可能ですが、SAPが提供するコースを受講する場合は費用が高額なため、この点を自己投資が割り切れるかどうかが重要になります。

SAP独自の言語「ABAP」についての知識は必要か?

SAPは主に、独自の言語「ABAP」を利用して開発をおこないますが、ABAPに対しての知識は非常に入手が困難であり、未経験者が自宅で自己学習をすることはほぼ不可能に近いと言えるでしょう。しかしABAP自体はそれほど難解な言語ではなく、比較的シンプルでベーシックな記述を用いる言語です。特にCOBOLやSQLの知識があれば、すぐに理解が進むでしょう。

そのため、ABAP自体の経験がなくとも、それまでの知識や経験で十分にカバーすることが可能です。

SAP,マッチング

SAP案件参入への足掛かりとしてマッチングサービスを利用

SAPエンジニアとして社員を養成してくれる企業に所属している場合は、熟練の先輩社員と同一グループでクライアントに接し、そこで最初の経験を積むという方法が可能です。

しかしフリーエンジニアで特定の企業に所属していない場合、この方法は難しいかもしれません。そこでまずは、エンジニアと案件のマッチングを行っている会社へ登録し、参入可能なSAP案件を探してみることをおすすめします。

SAP案件は、異分野の知識や経験も役立てることが可能で、特に基幹システムや業務アプリを開発した経験は重宝されます。
また、製造業やサービス業を問わず、自分の経験がある業界(自動車業界や医薬品業界など)はしっかりとアピールしましょう。

SAP案件では業務知識が非常に重要視される側面があり、実際にパッケージの知識に乏しくても、業務知識を有していることで案件に参画できる場合があるのです。
例えば、製造業の物流システムにかかわる開発経験があり、SAPのSDもしくはMMのコンサルタント資格を所持していれば、未経験であっても案件にアサインされる可能性は高まります。

いかがでしたか?エンジニアが単価アップを考えたとき、SAP案件への参画も検討してみてもよさそうです。