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榎本 雅仁

ERP関連のスキルは、ITに限りません。
語学力やIT以外の部分の業務知識が役立ちます。

ERP関連の案件に参画するためには、保持していると有利に働く資格・スキルが存在します。実はその多くが直接ITとは関係のないものであり、その点がERP関連案件の特徴と言えるかもしれません。つまり他業界での経験やスキルを活かしやすいのです。そこで今回はERP関連の案件で役立つ資格やスキルについてご紹介します。

ERPを手掛けるエンジニアに必要な知識

ERPパッケージは、幅広い業務範囲を包括する集合体です。
全世界で活用できるよう、各国の商習慣に基づいた標準機能が搭載されています。

ERPを手掛ける場合、この標準機能は最低限押さえておく必要があります。
日本では、多くの場合、この標準機能にアドオンで追加開発がされています。
それを理解するためにも、標準機能はどのようなものなのかきちんと理解しておきましょう。

ERPパッケージの主な標準機能としては、「会計管理」、「販売管理」、「在庫管理」、「購買管理」、「生産管理」、「品質管理」、「人事管理」、「ワークフロー」等と多岐にわたります。これらのどこか1つでも得意分野があれば、運用フェーズを理解することができるため重宝される人材となるはずです。
IT以外の専門知識を持つエンジニアは少ないため、希少価値が高い人材となります。

ERP案件に役立つのはクライアント業務に関する理解

ERP案件に役立つのは、パッケージの知識だけではありません。
クライアントの業務に関する理解が必要となってきます。
ERPパッケージの導入案件において必要となるITサービス以外の知識として、特に重宝されるのが、製造業やサービス業における知識です。
要件定義や基本設計、パッケージ自体のカスタマイジング時に、その知識や経験を発揮することができます。

製造業やサービス業におけるビジネスの流れを理解していると、パッケージの機能を使ってどのような業務をどうシステム化したいのかという顧客の思惑を察知しやすいのです。ERP関連案件で他業界出身の人材が活躍しやすい理由が、ここにあります。

中でもロジスティクスや簿記会計の分野に明るい人材は重宝される傾向が高いです。
この二つに関する知識はERPパッケージをほとんど触った経験がなくとも、すぐに活用できる場面が多く、特に上流工程で活躍の場があるでしょう。

ERP案件に関わるには、簿記取得者は優遇?

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ERP関連案件では会計分野の機能を導入するケースが非常に多く、必然的に簿記や会計の知識が重宝されます。

エンジニアであっても簿記3級・2級程度までは取得しておくと、実際の設計・開発において非常にスムーズに仕事が進められます。
勘定の立ち方や仕分けのルールを顧客と打ち合わせる時には、簿記会計の知識を使って行いますので、顧客の要望をシステムに落とし込みやすくなるのです。
エンジニアとして理解している技術的な要素を、システム開発やITの素人であるクライアントにもわかりやすく話せるということは、それだけでスキルとして評価される材料になり、差別化になると言えます。
簿記の知識があれば、その「翻訳」がスムーズになるため、顧客からの評価が高くなるでしょう。

また、税や会計は頻繁に法改正が発生する部分です。
直近でも、仕入れ税額控除の改正、消費税率の変更、IFRS対応と国内外から影響を受けていることがわかりますね。
ERP関連案件は法改正やルールの変更に敏感に反応するため、常に改修案件が発生している現状があります。
このような頻繁なルールの変更について理解し、改修案件に参加し続けていくためにも、ベースとなる簿記・会計の知識が大切です。

ERP案件に求められる語学力

クライアントが、グローバルに展開する企業の場合は、各国にまたがるコミュニケーションの必要が発生することが多く、バイリンガルレベルを求められることも多いです。
しかし、一般的には、英語の読み書き及びメールでのコミュニケーションが条件となる場合が多いようです。
エンジニアでは、技術情報を英語で読解できるリーディング力を鍛えておくことが必要となります。

SAP案件なら認定コンサルタント資格が強い

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ERPパッケージの代表的なものに、ドイツのSAP社が開発したSAP ERPシリーズ(R/3シリーズ)が存在します。

90年代終盤から日本国内の大企業へも導入が進み、一時は世界中で圧倒的なシェアを誇っていました。
現在でもERPパッケージ市場でのシェアはナンバー1です。

このSAP案件に参画するためには、SAP社が認定しているコンサルタント資格の取得が役立つでしょう。
SAP社のコンサルタント資格はいくつかの分野に細分化されており、人事・会計・販売・在庫購買・などにそれぞれ独立した資格が存在しています。
これらのコンサルタント資格を取得するためには、SAP社が実施するテストに合格する必要がありますが、その内容は原則として非公開です。

しかし受験者が有志で過去問を作成していたり、コンサルタント養成コースの内容をまとめて社内資料としていたりと、業界内で情報共有が行われていることがあります。

コンサルタント養成コースはかなり高額ですので、受講費用を節約したいのであれば、人脈やコネをフル活用して過去問などを入手していきましょう。
この資格があるからといって、すぐに第一線で活躍できるという類のものではありませんが、基本的な知識を有していることの証明としては十分です。
これから新規にSAP案件に参画するのであれば、いずれかのコンサルタント資格取得を持っておけば、評価される対象となることでしょう。

ERP案件まとめ

いかがでしたか?
ERP案件は、パッケージの標準機能をきちんと理解したうえで、クライアントの業種に関する知識が必要とされます。
場合によっては語学力も必須となるため、高単価案件となるのもうなづけます。