プロジェクトマネジメント(PM)の資格とは

フリーコンサルタントの職種

2018年8月29日

専属エージェント

榎本 雅仁

コンサルタントの1つのキャリアとなるプロジェクトマネジメント。
資格取得の勉強をしつつ、実務経験を積むのがよいでしょう。

プロジェクトのマネジメントを突然任された!プロジェクトマネジメントに興味はあるけど経験がなくキャリアをつめない…、プロジェクトマネージャの立場にあるが行き詰っている…といった場合などに、プロジェクトマネジメントの学びとして資格取得を考える方は多いのではないでしょうか。今回は、そんなプロジェクトマネジメントの資格について解説します。

プロジェクトマネジメントの資格「PMP」

プロジェクトマネジメントの資格が注目をあびるようになって十数年が経ちました。
とくに2000年前後は、IT開発トラブルが相次ぎ、何とかしてトラブル削減ができないか、何か良い方法はないかと考えられていました。そこへ、PMBOK®ガイドの第2版が日本語で翻訳発行されたのに従い、プロジェクトマネジメントの資格試験が日本語で受験できるようになりました。この資格はPMP®(Project Management Professional)といわれ、PMI®が認定している国際資格でもあることからプロジェクトの関係者の関心を集めました。その後この資格は大変な広まりを見せ、とくにITエンジニアにはある種必要な資格となっています。

PMI®では、PMP®以外にCAPM®(プロジェクトマネジメント認定アソシエイト)、PgMP®(プログラムマネジメント・プロフェッショナル)、PMI®-ACP(PMI®アジャイル認定プラクティショナー)、PMI®-ARP(PMI®リスクマネジメント・プロフェッショナル)、PMI®-ASP(PMIスケジューリング・プロフェッショナル)といった資格もあります。

プロジェクトマネジメントの資格「PMP®」資格の準備

ここでは、PMP®資格を取得するに当たり、その受験資格および試験概要を紹介します。
まず受験資格ですが、35時間の公式プロジェクトマネジメント研修を修了していることと、プロジェクトを実施・指揮監督した経験があることとなっている。

公式研修はPMI®が認定している研修機関や支部、大学などで、どのような内容の研修(研修名)、場所、実施日、時間数などの証明書を基に記入します。
また、プロジェクトマネジメントに関する経験では、例えば大学卒業かそれ相当の資格のある者は、3年間で4500時間の経験を各フェーズ(曲面)毎に記述します。この際は複数のプロジェクトに参画していても良いことになっています。ここまでが受験申込、これらを記述して申し込みすれば受験費用(一般では$555)を払って準備完了です。

プロジェクトマネジメントの資格勉強

プロジェクトマネジメントの資格「PMP®」試験の概要

次は試験概要です。
試験は200問の四択で時間は4時間でCBT(コンピュータ試験)で行われます。
内容はPMBOK®ガイドに沿っていますが、それ以外にもPMI®倫理規定や一般的な常識などから出題されます。200問のうち、25問は採点対象外で合否の関係するのは175問です。当然のことながら対象外の25問がどれかは分かりません。

出題分野は、プロジェクトの立ち上げが13%、プロジェクトの計画が24%、プロジェクトの実行ga30%、
プロジェクトの監視コントロールが25%、プロジェクトの終結が8%となっています。また合格ラインは175問のうち108問の61%となっています。

(引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/PMP®)

資格保有後は3年毎に更新が必要になり、PMI®が指定したプログラムにより60PDUが求められます。

現在、我が国のPMP®資格保有者は約33,000人程度とみられています。
因みに世界全体では72万人を超えています(IPA®のプロジェマネージャ試験合格数は2万人強です)。年々受験者が増え得るのはよいことではありますが、試験は受かったけれど実務でどれほどPMBOK® プロジェクトで得た知識や方法論などを活用しているかが重要です。資格を取得することが目的になっては本末転倒ということを忘れないようにしたいものです。

プロジェクトマネジメントの資格「PMP®」資格以外の資格

PMP®資格以外にもプロジェクトマネジメント資格があります。ここでは代表的な3つの資格を紹介します。

まず最初は、IPA(情報処理推進機構)が実施する情報処理試験の一つであるプロジェクトマネージャ試験です。
実はこの資格はかなり前からあったのですが、PMBOK®が日本に上陸してからは試験内容もPMBOK®に合わせたものになりました。ただ、PMP®試験と同じく四肢択一に加えて記述試験があります。

次は特定非営利活動法人日本プロジェクトマネジメント協会(PMAJ®-Project Management Association of Japan)という団体が実施するP2M®があります。
P2M®はProgram & Project Management for Enterprise Innovation-P2M標準ガイドブックの略で、PMBOK®で定義されたプロジェクトマネジメントの仕組みにプログラムマネジメントを加味した日本発の考え方です。このP2Mはプラント業界が中心になってフレームを考、経済産業省が推奨していますが、PMBOK®の後追い的で発表されたこともあり、日本独自でもあり国際的にも認知度が高くありません。このP2M®には4つの資格があり、基礎のプロジェクトマネジメント・コーディネータ資格から高度なプログラムマネジメント・アーキテクト資格まで幅広く用意されています。

最後に紹介するのは、イギリス商務局が開発したプロジェクトマネジメントの方法論であるPRINCE2®(Projects IN Controlled Environments,2nd version)に関する資格です。
この資格には、ファンデーション試験とプラクティショナリー試験の2つの認定試験があります。

これらの資格試験は、いずれも国内で受験が可能であり必要に応じて各種研修会社やITベンダーなどが講座を開設しているので、詳しい情報はそちらを見ていただければ、最新の情報を確認いただけます。

プロジェクトマネジメントの資格まとめ

プロジェクトマネジメントの資格として、最も代表的なPMP®について具体的にご紹介いたしました。実務経験の裏付けとして、これから受けようという方は、ぜひ参考にしてみて下さい。他にもいくつかプロジェクトマネジメントの資格はありますので、あわせて資格取得を検討されてみてもよいかもしれません。ただ、資格を取得することが目的になってしまっては本末転倒。資格取得のために学んだことを実務で活用してくださいね。

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