コンサルタントの仕事の役割と形態

フリーコンサルタントとは

2018年8月22日

専属エージェント

榎本 雅仁

コンサルタントの仕事の本質は「考えること」です。
コンサルタントは解決策を教えるだけの存在ではありません。クライアントの課題を発見し、それについて考え、解決へと導くのが仕事です。

コンサルタントは、どのような役割を期待されているのでしょうか。
コンサルティングという仕事は、経営状態を向上させてくれる秘策を伝授してくれるものだとクライアントから誤解されている場合もあります。ここでは、その仕事の役割と仕事の形態について紹介します。

コンサルタントの仕事は裏方

昨今の人気企業ランキングを見ると、マッキンゼーやボストン・コンサルティング・グループ(BCG)といったコンサルティングファームがランクインされています。(引用元:http://doda.jp/guide/popular/?cid=list201人気企業ランキング2016-社会人が選ぶ“働きたい企業”第1位は? 転職ならDODA(デューダ)より)

コンサルタントという職業が、認知され人気職種となってと言えるのかもしれませんが、それでもまだコンサルタントという仕事が正しく理解されているとは言い難いかもしれません。その理由の一つにコンサルタントは裏方の職業であり、表に出てこないことが挙げられます。日本では、コンサルティングを受けている会社であると公表することは少なく、あくまでクライアント企業の裏方なのです。

コンサルタント業がアメリカで誕生したこともあり、コンサルティング業界では会社のことをしばしば「ファーム」という言い方をします。語源となる英語の「Consult」を辞書で調べてみると、「意見を聞く」、「助言を求める」といった意味があります。また、「診察してもらう」という意味もあることから、お客様のことを「クライアント(患者)」と表現しているのです。「相談する」という意味合いからか、銀行の預金相談役や生命保険の営業マンもコンサルタントと呼ばれることがありますが、本来コンサルタントとは戦略家であり、経営戦略コンサルタントのことを言います。

経営戦略コンサルティングとは、企業の経営戦略について、ノウハウを伝授する役割を担います。その内容にも様々なものがあり、ビジョン戦略やマーケティング戦略、IT戦略、営業戦略など細分化すれば切がないほど広範囲にわたります。

コンサルタントの仕事の役割

コンサルタントの仕事の役割

コンサルティングはクライアント企業の全体のパフォーマンスを向上させるのが仕事です。
企業は、企画部、制作部、宣伝部、営業部、経理部、総務部など、さまざまな部門が連携し合い経営しています。そのどれか一つでも機能していない部門があれば、企業全体のパフォーマンスは向上しません。逆に、どんなに優れたパフォーマンスを発揮する部門があっても全体的に調子が良くなければ、その部門の良さ、せっかくの武器も活かしきれずに業績は低調してしまうものです。すなわち、企業全体のパフォーマンスは各部門のパフォーマンスの足し算ではなく、掛け算で決まります。コンサルタントは、その掛け算の積が最大になるよう努めるのがコンサルタントの仕事の役割となります。

コンサルタントの仕事の本質は「考えること」

コンサルタントを雇う際、多くのクライアントが「どうすればいいのか?」と答えを求めてきます。しかし、このようなことを聞いてくるクライアントはコンサルティングという仕事を大きく誤解しています。答えを教える、知識を教えるだけの人はコンサルタントではありません。それは先生の仕事です。もちろん、先生という職業を悪く言っているのではなく、コンサルタントは先生ではないということです。

コンサルティングの仕事の本質は、何が問題かを突き詰め、その答えを考えることです。
知っていることを教えるのではなく、「考える」ことこそがコンサルティングという仕事の価値なのです。

コンサルタントの仕事とは

クライアントの仕事の意味と対価

日本の教育、とかく受験勉強という競争を経験した経営者は、教えてもらうことにお金を払ってきました。予備校や塾に通い、蓄積されたデータから導かれた、答えへの手引きや合格するためのノウハウを教わってきました。そこで教わったことを記憶し、本番でどれだけ能力を発揮できるかを競ったのです。これに慣れてしまった経営者は、「考える」ことにお金を払うことに抵抗があるのかもしれません。もちろん、学ぶ姿勢はとても大事ですが、そもそも誰かが答えを教えてくれるという経営では限界があります。存在する知識内での経営しかできなければ、それは他者のマネごと、二番煎じにすぎません。もしもそれがしたいのなら別ですが、企業の成長という視点では伸びしろが決して大きくはないでしょう。「机上の空論では通用しない」とよく批判もされますが、まさにその通りで経営はそれだけでは成り立ちません。

コンサルタントは、企業の現場での生の実態を調査し、問題を突き詰め、将来の業界の動向なども予測し、戦略を立案しトップに提案します。高度な知識も必要としますが、決して知識だけで成り立つ仕事ではありません。コンサルタントの仕事は、答えを教えることではなく、考えることであり、有する知識の範囲の外へとクライアントと共に成長することにあります。結果もさることながら、そこにかかる時間と労力に対して、対価をいただくのです。

コンサルタントの仕事の形態

コンサルタントは、ファームに所属する人、個人事業主など、その形態も様々ですが、その仕事内容も各々です。例えば、日本を代表するコンサルタントである大前研一氏のマッキンゼーや堀紘一氏のBCGなどは、戦略立案に特化したコンサルティングファームです。このようなコンサルティングファームの場合、クライアントに戦略立案することで仕事は終わり、実際にその戦略を実行に関わることはありません。あくまで、実行はクライアント自身が行います。
それに対し、BTO(Business Transformaition Outsourcing)という方式をとるコンサルティングファームもあります。BTOとは、戦略を実行した結果、コスト削減や生産性のアップなどの結果をクライアントに約束するというものです。目標達成できれば、成功報酬を得られますが、達成できなければコンサルティングファームの損失となります。

コンサルタントの仕事の役割まとめ

一口にコンサルティングと言っても、その形態や仕事内容は様々です。コンサルタントは高度な知識を有し、クリエイティブで、プロフェッショナルな仕事です。いろいろな企業の経営に関わりたいと思うのならば、やりがいのある仕事であるのは間違いありません。
考えることで価値を提供し、クライアント企業のパフォーマンス向上に貢献することは、大きなやりがいのある仕事です。コンサルタントに興味のある方の参考になれば幸いです。

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